「自社サイトにアダルトサイトからの被リンクが大量についている…」

Googleサーチコンソールで被リンクを確認した際、身に覚えのないアダルトサイトからのリンクを発見して不安を感じていませんか？

結論からお伝えすると、アダルトサイトからの被リンクは、必ずしもすべてが危険というわけではありません。ただし、低品質なアダルトサイトからの被リンクを放置すると、SEO評価の低下やブランドイメージの毀損につながるリスクがあります。適切な判断と対処が必要です。

本記事では、アダルトサイトからの被リンクがSEOに与える影響から、危険な被リンクの見分け方、具体的な対処法まで徹底解説します。被リンク対策でお悩みの方は、まずは無料相談で貴社の状況に最適な対処法をご提案いたします。

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アダルトサイトからの被リンクとは？企業サイトへの影響を解説

アダルトサイトからの被リンクとは、成人向けコンテンツを扱うWebサイトから、自社サイトに向けて設置されたリンクのことです。企業サイトの運営者にとって、この問題は想像以上に深刻なケースがあります。

なぜ企業サイトにアダルトサイトからリンクが貼られるのか

企業サイトにアダルトサイトからの被リンクが発生する原因は、主に以下の3パターンに分類されます。

発生パターン	内容	悪意の有無
スパムリンク	自動生成されたスパムサイトからの無差別リンク	意図的ではない
ネガティブSEO攻撃	競合他社が意図的に低品質リンクを大量送付	悪意あり
過去のリンク施策	過去に依頼した業者が不適切なリンクを設置	意図せず発生

スパムリンクは、アダルトサイトが自動的に外部サイトへリンクを貼る仕組みによって発生します。これは特定の企業を狙ったものではなく、無差別に発生するケースがほとんどです。弊社の支援実績では、BtoB企業の約30%が何らかの形でアダルト関連サイトからの被リンクを受けていることが確認されています。

ネガティブSEO攻撃は、競合他社が意図的にアダルトサイトや低品質サイトから大量のリンクを送り、ターゲット企業のSEO評価を下げようとする悪質な手法です。近年、この手法による被害報告が増加しており、特に競争の激しい業界では注意が必要です。

過去のリンク施策については、かつて依頼したSEO業者が不適切な被リンク施策を行っていたケースがあります。2012年のペンギンアップデート以前は、リンク数を増やすことがSEO対策として一般的でしたが、現在のGoogleアルゴリズムではペナルティ対象となる可能性があります。

被リンクがSEO評価に与える影響とは

被リンクは、Googleが検索順位を決定する際の重要な評価指標の一つです。Googleは公式に以下のように述べています。

Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。

出典：Googleが掲げる10の事実

つまり、被リンクは「他サイトからの投票」として機能し、リンク元サイトの質によって評価が大きく変わります。高品質なサイトからのリンクはプラス評価となりますが、低品質なサイトからの大量リンクはマイナス評価につながる可能性があります。

リンク元の質	SEOへの影響	対応の必要性
高品質サイト（DR60以上）	プラス評価（ドメインパワー向上）	不要
中品質サイト（DR30〜59）	軽微なプラス or 影響なし	基本的に不要
低品質サイト（DR30未満）	マイナス評価のリスクあり	状況により必要
スパムサイト	ペナルティリスクあり	早急な対応が必要

放置することで起こりうる3つのリスク

アダルトサイトからの低品質な被リンクを放置すると、以下の3つのリスクが発生する可能性があります。

リスク1：検索順位の低下

Googleは、不自然なリンクパターンを検知するアルゴリズムを持っています。低品質なサイトからの大量リンクは「不自然なリンク」と判断され、検索順位が低下する原因となります。

特に、2022年12月に実施された「リンクスパムアップデート」以降、Googleのスパムリンク検知精度は大幅に向上しています。弊社の調査では、スパムリンクを放置した結果、主要キーワードの検索順位が平均15〜30位下落した事例も確認されています。

リスク2：手動ペナルティの適用

悪質なケースでは、Googleから「手動による対策」（手動ペナルティ）が適用される可能性があります。手動ペナルティを受けると、検索結果から完全に除外されるか、大幅に順位が下がります。

解除には、問題のあるリンクを否認した上で、再審査リクエストを行う必要があり、復旧まで数週間〜数ヶ月かかるケースも珍しくありません。

リスク3：ブランドイメージの毀損

BtoB企業にとって、アダルトサイトとの関連性が疑われることは、ブランドイメージに深刻なダメージを与えます。取引先や顧客が自社サイトを検索した際に、アダルトサイトからのリンクが発見されれば、信頼性の低下につながる恐れがあります。特に上場企業や官公庁との取引がある企業にとって、このリスクは看過できません。

アダルトサイトからの被リンクは本当に危険なのか？

「アダルトサイトからの被リンク＝即座にペナルティ」というのは、実は正確ではありません。Googleの公式見解と、実際に危険な被リンクの特徴を正しく理解することが重要です。

Googleジョン・ミューラー氏の公式見解

Googleのジョン・ミューラー氏（Search Advocate）は、アダルトサイトからの被リンクについて、2016年にX（旧Twitter）で以下のように発言しています。

Adult sites aren’t automatically spam, and links from them not automatically unnatural / problematic.
（アダルトサイトが自動的にスパムになるわけではないし、そこからのリンクが自動的に不自然・問題になるわけでもない）

出典：John Mueller氏のX（旧Twitter）投稿（2016年8月5日）

この発言から分かるように、「アダルトサイト＝スパム」ではなく、リンク元サイトの質や文脈によって評価が異なるというのがGoogleの公式見解です。つまり、アダルトサイトだからといって一律に否認する必要はなく、個別に判断することが求められます。

ペナルティを受けにくいアダルトサイトの特徴

以下のような特徴を持つアダルトサイトからの被リンクは、比較的リスクが低いとされています。

特徴	詳細	リスク度
ドメインレーティング（DR）が高い	Ahrefsの指標でDR50以上など、権威性のあるサイト	低
オリジナルコンテンツがメイン	他サイトからのコピーではなく、独自コンテンツを提供	低
コンテンツの質が高い	専門的な知識や価値ある情報を提供している	低
運営歴が長い	長期間安定して運営されている実績がある	低

大手のアダルトプラットフォームや、法令を遵守して適切に運営されているサイトからのリンクは、必ずしも悪影響を及ぼすわけではありません。むしろ、DRが高いサイトからのリンクは、SEO評価にプラスに働く可能性もあります。

すぐに対処が必要な危険な被リンクの特徴

一方で、以下のような特徴を持つアダルトサイトからの被リンクは、早急な対処が必要です。

危険度：高（早急に対処が必要）

• コピーコンテンツが多いサイト：他サイトから無断転載したコンテンツで構成されている
• 動画メインでテキストがほとんどないサイト：他サイトからの転載動画のみで構成
• 不正請求・詐欺行為を行っているサイト：ワンクリック詐欺やフィッシングサイト
• 過去にGoogleペナルティを受けたサイト：スパム認定されたサイト
• 自動生成されたスパムサイト：意味のないテキストとリンクだけで構成
• リンクファーム（相互リンク目的のサイト群）：リンク操作を目的としたサイト

これらの特徴に該当するサイトからの被リンクは、放置するとSEO評価に悪影響を及ぼす可能性が高いため、速やかに対処しましょう。

危険なアダルトサイト被リンクの見分け方【チェックリスト】

アダルトサイトからの被リンクを発見した場合、対処が必要かどうかを判断するための具体的なチェック方法を解説します。

ドメインレーティング（DR）で判断する方法

ドメインレーティング（DR）は、Ahrefsが提供するサイトの権威性を示す指標です。0〜100の数値で表され、数値が高いほど信頼性の高いサイトとされています。

DR値	評価	リスク判断
70以上	非常に高い権威性	基本的に安全（大手サイトの可能性）
50〜69	中程度の権威性	コンテンツ内容を確認推奨
30〜49	やや低い権威性	詳細な調査が必要
30未満	低い権威性	否認を積極的に検討

Ahrefsでの確認手順

1. Ahrefsの「Site Explorer」にリンク元URLを入力
2. 「Domain Rating」の数値を確認
3. DR30未満の場合は、詳細な調査を行う

ただし、DRが高いからといって安全とは限りません。次のステップでコンテンツの質も確認しましょう。なお、Ahrefsは月額$99〜の有料ツールですが、7日間$7のトライアルプランもあります。

コンテンツの質から判断する方法

リンク元サイトのコンテンツを直接確認し、以下のチェックリストで品質を判断します。2つ以上該当する場合は、否認対象として検討すべきです。

危険な被リンクのチェックリスト

• □ サイト内のテキストが意味不明、または自動生成されたように見える
• □ 大量の外部リンクが羅列されている（リンク集サイト）
• □ コンテンツが他サイトからのコピー・転載ばかり
• □ 過度な広告やポップアップが表示される
• □ 不審なリダイレクトが発生する
• □ 運営者情報が一切記載されていない
• □ ブラウザのセキュリティ警告が表示される
• □ サイトデザインが極端に古い・更新が止まっている

スパム履歴・ペナルティ履歴を調べる方法

リンク元サイトが過去にスパム認定やペナルティを受けていないかを調査することも重要です。

調査方法1：Wayback Machineで過去の状態を確認

Internet Archiveの「Wayback Machine」（https://web.archive.org/）を使用すると、サイトの過去の状態を確認できます。過去にスパムコンテンツを掲載していた形跡がないかチェックしましょう。

調査方法2：Googleセーフブラウジングで確認

Google透明性レポートの「セーフブラウジング サイトステータス」で、リンク元サイトがマルウェアやフィッシングサイトとして報告されていないか確認できます。

調査方法3：SEOツールでスパムスコアを確認

ツール名	確認できる指標	ドメインパワー	料金
Moz Pro	Spam Score（0〜100%）	91	月額$99〜
Ahrefs	DR + 被リンクプロファイル分析	92	月額$99〜
SEMrush	Toxic Score（有害度スコア）	93	月額$119〜
パワーランクランキング	ドメインパワー（無料で確認可能）	76	無料（1日3回まで）

アダルトサイトからの被リンクを確認する方法

まずは自社サイトにアダルトサイトからの被リンクが存在するかを確認しましょう。無料ツールから有料ツールまで、確認方法を解説します。

Googleサーチコンソールで被リンクを確認する手順

Googleサーチコンソールは、Googleが公式に提供する無料ツールです。被リンクの確認は以下の手順で行います。

1. Googleサーチコンソールにログイン
2. 左メニューから「リンク」を選択
3. 「外部リンク」セクションの「上位のリンク元サイト」を確認
4. 「詳細」をクリックして、すべてのリンク元サイトを表示
5. 不審なドメインがないかチェック

エクスポート機能を活用した効率的な調査方法

「外部リンクをエクスポート」機能を使用すると、すべての被リンクデータをCSV形式でダウンロードできます。Excelなどで「adult」「xxx」「porn」「sex」「erotic」などのキーワードでフィルタリングすると、アダルトサイトからのリンクを効率的に抽出できます。

Ahrefs・SEMrushなど外部ツールでの確認方法

より詳細な被リンク分析には、有料のSEOツールが有効です。Googleサーチコンソールでは確認できない詳細な情報（DR、アンカーテキスト、リンク属性など）を取得できます。

ツール名	特徴	月額料金目安
Ahrefs	被リンクデータの網羅性が高い。DR・スパムスコア確認可能。業界標準ツール	約$99〜
SEMrush	競合分析に強い。Toxic Score（有害度）で危険リンクを自動検出	約$119〜
Moz Pro	Spam Scoreで危険度を数値化（0〜100%）	約$99〜
Majestic	Trust FlowとCitation Flowで品質を判断。独自指標に強み	約$49〜

Ahrefsでの詳細確認手順

1. Site Explorerに自社サイトURLを入力
2. 左メニューから「Backlinks」を選択
3. 「DR」「Dofollow/Nofollow」などでフィルタリング
4. DR30未満のサイトを抽出して精査
5. 「New」フィルターで最近獲得したリンクを確認

定期的なモニタリングの重要性

被リンクは日々変動します。月に1回以上の定期的なモニタリングを行い、新たな不審リンクの発生を早期に発見することが重要です。

サイト規模	推奨頻度	理由
大規模サイト（1000ページ以上）	週1回	被リンク数が多く、変動が激しい
中規模サイト（100〜999ページ）	月2回	一定の被リンク獲得があるため
小規模サイト（100ページ未満）	月1回	変動が少ないため

Ahrefsでは「Alerts」機能で新規被リンクが発生した際にメール通知を受け取る設定が可能です。この機能を活用し、不審なリンクの早期発見に努めましょう。

自社で対処する場合の手順と注意点

危険な被リンクが見つかった場合の対処法として、Googleが公式に提供する「リンク否認ツール」の使い方を解説します。

リンク否認ツール（Disavow）の使い方

リンク否認ツールとは、Googleに対して「このリンクは評価に含めないでください」と依頼するための公式ツールです。

リンク否認ツールへのアクセス方法

1. Google Search Console にログイン
2. 対象のプロパティを選択
3. 以下のURLにアクセス：https://search.google.com/search-console/disavow-links
4. 否認ファイルをアップロード

重要な注意点

Googleは、リンク否認ツールについて以下のように警告しています。

これは高度な機能であるため、慎重に使用する必要があります。使い方を間違えると、Google 検索結果でのサイトのパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があります。

出典：Google Search Console ヘルプ

つまり、誤って良質なリンクまで否認してしまうと、逆にSEO評価が下がるリスクがあります。判断に迷う場合は、専門家への相談をおすすめします。

否認ファイルの正しい作成方法

否認ファイルは、特定のフォーマットで作成する必要があります。

ファイル形式の要件

• テキストファイル形式（.txt）
• 文字コードはUTF-8またはASCII（Shift-JISは不可）
• 1行に1つのURLまたはドメインを記載
• ファイルサイズ上限：2MB

記述例

# 2024年1月調査：スパムサイトからの被リンク否認
# 調査担当：山田太郎

# 個別のページを否認する場合
http://spam-example.com/page1.html
http://spam-example.com/page2.html

# ドメイン全体を否認する場合（推奨）
domain:spam-example.com
domain:another-spam-site.com
domain:adult-spam-site.net

作成時のポイント

• 明らかにスパムと判断できるサイトは「domain:」形式でドメインごと否認
• 一部のページだけが問題の場合は、個別URLで否認
• 「#」から始まる行はコメントとして扱われる
• 否認理由と調査日をコメントとして記録しておくと、後から確認しやすい

自社対応で起こりがちな失敗パターン

被リンク否認を自社で行う際に、よく発生する失敗パターンを紹介します。弊社の相談事例でも、以下のような失敗後にご相談いただくケースが多くあります。

失敗パターン1：良質なリンクまで否認してしまう

「アダルトサイトだから」という理由だけで一括否認してしまい、実際にはSEO評価に貢献していた高品質リンクまで否認してしまうケースがあります。否認後に検索順位が大幅に下落した事例も報告されており、弊社の過去の相談では否認後に主要キーワードで平均20位以上下落したケースもありました。

失敗パターン2：否認漏れが発生する

スパムサイトは複数のドメインを使い分けていることが多く、一つのドメインを否認しても、別ドメインからのリンクが残ってしまうことがあります。網羅的な調査が不十分だと、対策の効果が限定的になります。

失敗パターン3：ファイル形式のミスでエラーになる

文字コードの問題（Shift-JISで保存してしまうなど）や、URLの記述ミスにより、否認ファイルが正常に処理されないケースがあります。アップロード後にエラーメッセージが表示されていないか、必ず確認しましょう。

失敗パターン4：効果測定を行わない

否認申請後、効果が出るまで2週間〜3ヶ月程度かかります。効果測定を行わないと、対策が成功したのか失敗したのか判断できません。定期的に検索順位やドメインパワーの変化を追跡することが重要です。

自社対応 vs 専門家依頼｜判断基準を解説

被リンク対策は自社で対応できるケースもありますが、専門家に依頼した方が効率的・効果的なケースも多くあります。判断基準を解説します。

自社対応が可能なケース

以下の条件に当てはまる場合は、自社での対応が可能です。

• 問題のある被リンクが少数（10件未満）：調査・判断・否認の工数が限定的
• 明らかなスパムリンクのみ：判断に迷うケースがない
• SEOの専門知識を持つ担当者がいる：リスク判断ができる
• 有料SEOツール（Ahrefsなど）を契約している：詳細な分析が可能
• 対応に十分な時間を確保できる：調査に数日〜1週間程度

専門家に依頼すべき3つのケース

以下のケースでは、専門家への依頼を強く推奨します。

ケース1：大量の不審リンクが発見された場合

数十件〜数百件の不審リンクがある場合、すべてを精査するには膨大な工数がかかります。また、大量リンクはネガティブSEO攻撃の可能性もあり、専門的な判断が必要です。弊社の実績では、100件以上の不審リンクを抱えていた企業の対応を2週間で完了させた事例もあります。

ケース2：すでに検索順位が大幅に下落している場合

検索順位の急落が発生している場合、被リンク以外の要因も含めた総合的な診断が必要です。原因の特定を誤ると、対策が逆効果になる可能性があります。

ケース3：手動ペナルティの通知を受けた場合

Googleサーチコンソールで「手動による対策」の通知を受けた場合は、迅速かつ適切な対応が必要です。再審査リクエストには、問題の根本的な解決と、詳細な報告書の提出が求められます。専門家のサポートなしでは、解除までに長期間を要するケースが多いです。

対応コストと時間の比較

自社対応と専門家依頼のコスト・時間を比較します。

比較項目	自社対応	専門家依頼
初期調査	8〜40時間（担当者工数）	含まれる
判断・リスト作成	4〜20時間	含まれる
否認ファイル作成	2〜4時間	含まれる
効果測定・報告	月2〜4時間	含まれる
必要なツール費用	月額$100〜300程度	不要（含まれる）
リスク	誤判断による順位低下	低い（専門家が判断）
費用総額目安	人件費+ツール費（変動）	月額10〜30万円程度

自社対応の場合、担当者の人件費を時給3,000円で換算すると、20時間の作業で6万円のコストがかかります。さらにAhrefsなどのツール費用（月額約1.5万円）を加えると、月額7.5万円以上のコストとなります。

誤った対応による検索順位低下のリスクを考慮すると、専門家依頼の方が結果的にコストパフォーマンスが高いケースも少なくありません。

アダルトサイト以外にも注意すべき危険な被リンク

アダルトサイトからの被リンクに限らず、SEO評価に悪影響を与える可能性のある被リンクは他にも存在します。包括的な対策のために、以下のタイプも確認しておきましょう。

低品質なリンク集サイトからの被リンク

「相互リンク集」「リンクファーム」と呼ばれる、リンクの設置のみを目的としたサイトからの被リンクは危険です。

危険なリンク集サイトの特徴

• サイト内にオリジナルコンテンツがほとんどない
• ジャンルを問わず大量のリンクが羅列されている
• 「登録無料」「相互リンク募集」などの文言がある
• サイトのデザインが古く、更新が止まっている

かつてはSEO対策として有効だったこれらのサイトも、現在のGoogleアルゴリズムでは評価されないどころか、マイナス評価の原因となります。Googleは「過剰な相互リンク」を明確にスパムポリシー違反として定義しています。

海外スパムサイトからの被リンク

ロシア、中国、東欧諸国などの海外スパムサイトからの被リンクも注意が必要です。

海外スパムリンクの特徴

• ドメインが「.ru」「.cn」「.ua」など海外のもの
• サイト内容が外国語（機械翻訳の場合も）
• 自社サイトと全く関連性のないジャンル
• 突然大量のリンクが発生する

日本語サイトに対して、関連性のない海外サイトから大量のリンクが発生した場合は、スパム攻撃の可能性が高いです。

競合によるネガティブSEO攻撃の可能性

競合他社が意図的に低品質リンクを大量送付し、ターゲット企業のSEO評価を下げようとする「ネガティブSEO攻撃」が近年増加しています。

ネガティブSEO攻撃の兆候

• 短期間（数日〜数週間）で被リンクが急増（通常の10倍以上）
• リンク元が低品質サイトばかり
• アンカーテキストが不自然（ターゲットKWの過剰使用など）
• 自社で被リンク獲得施策を行っていないのにリンクが増加

ネガティブSEO攻撃が疑われる場合は、早急に専門家への相談をおすすめします。攻撃の規模によっては、継続的な監視と対応が必要になります。

企業サイトが被リンク対策で押さえるべきポイント

一度対処して終わりではなく、継続的な対策体制を構築することが重要です。

ブランドイメージを守るための対策

BtoB企業にとって、アダルトサイトやスパムサイトとの関連性はブランドイメージに深刻なダメージを与えます。特に上場企業、官公庁との取引がある企業、採用活動に力を入れている企業にとって、このリスクは看過できません。

ブランド保護のための施策

• 定期的な被リンク監査：月1回以上の被リンクチェックを実施
• 迅速な対応体制：問題発見時の対応フローを事前に策定
• 良質な被リンク獲得：悪質リンクを希釈するために、高品質リンクを積極的に獲得
• 広報・IR部門との連携：風評被害対策として情報を共有

再発防止のための定期監視体制

悪質な被リンクは、対処しても再発する可能性があります。継続的な監視体制を構築しましょう。

監視項目	頻度	使用ツール
新規被リンクの確認	週1回	Ahrefs / SEMrush
検索順位の変動確認	毎日	GRC / Rank Tracker
サーチコンソールの警告確認	週1回	Google Search Console
被リンク総数の推移確認	月1回	Ahrefs / Moz

Ahrefsでは「Alerts」機能で新規被リンクが発生した際にメール通知を受け取る設定が可能です。この機能を活用し、不審なリンクの早期発見に努めましょう。

社内で対応できる範囲と外注すべき範囲

被リンク対策のすべてを外注する必要はありません。社内と外注の役割分担を明確にしましょう。

対応内容	社内対応	外注推奨
日常的な被リンク監視	◎	△
明らかなスパムの否認	○	△
判断に迷うリンクの精査	△	◎
大規模な被リンク整理	×	◎
ペナルティ解除対応	×	◎
良質な被リンク獲得施策	△	◎

◎：推奨 ○：可能 △：状況による ×：非推奨

日常的な監視は社内で行い、専門的な判断や大規模な対応は外注するという役割分担が効率的です。

アダルトサイトからの被リンクに関するよくある質問

アダルトサイトからの被リンクについて、よくいただく質問にお答えします。

Q. アダルトサイトからの被リンクは必ず削除すべき？

A. 必ずしもすべてを削除（否認）する必要はありません。

Googleのジョン・ミューラー氏が述べているように、アダルトサイトからの被リンクがすべて問題になるわけではありません。ドメインレーティングが高く、オリジナルコンテンツを提供している正規のアダルトサイトからのリンクは、否認する必要がないケースもあります。

ただし、以下に該当する場合は否認を検討すべきです。

• 明らかにスパム目的のサイト
• コピーコンテンツや詐欺行為を行っているサイト
• 過去にGoogleペナルティを受けたサイト
• BtoBビジネスとして、ブランドイメージ上問題があるサイト

Q. 否認申請後、効果が出るまでどれくらいかかる？

A. 一般的に2週間〜3ヶ月程度かかります。

否認ファイルをアップロードしてからGoogleが処理するまでに、数週間かかります。その後、検索順位への反映にはさらに時間がかかるため、効果を実感できるまでに2〜3ヶ月程度を見込んでおく必要があります。弊社の支援実績では、平均して4〜8週間で効果が現れ始めるケースが多いです。

なお、否認が処理されたかどうかをGoogleから通知されることはありません。定期的に検索順位やドメインパワーの変化を追跡して、効果を測定しましょう。

Q. 被リンクを否認したら順位は上がる？

A. 低品質リンクが原因で順位が下がっていた場合は、回復する可能性があります。

ただし、否認によって「順位が上がる」というよりは、「マイナス要因が解消される」という表現が正確です。否認後に順位が上がるかどうかは、以下の要因によります。

• 否認したリンクが本当にマイナス評価の原因だったか
• 他のSEO要因（コンテンツ品質、内部対策など）の状態
• 競合サイトの強さ

被リンク対策だけでなく、総合的なSEO施策を行うことで、より確実な順位向上が期待できます。

Q. 競合からの嫌がらせリンクはどう対処すべき？

A. 早急に否認対応を行い、継続的な監視体制を構築してください。

ネガティブSEO攻撃が疑われる場合の対応手順は以下の通りです。

1. 証拠の保全：被リンクデータをエクスポートして保存（日時を記録）
2. 迅速な否認：明らかにスパムと判断できるリンクは即座に否認
3. 継続監視：攻撃が継続していないか、毎日〜毎週チェック
4. 専門家への相談：攻撃規模が大きい場合は、専門家のサポートを受ける

Googleは「通常、ネガティブSEOを心配する必要はない」と公式に述べていますが、大規模な攻撃の場合は対応が必要です。攻撃の証拠を保全しておけば、後から法的対応を検討することも可能です。

Q. 恋愛系サイトはアダルトサイトに含まれる？

A. 恋愛系サイトは、一般的にはアダルトサイトとは異なります。

マッチングアプリの紹介サイトや恋愛コラムサイトなどは、通常はアダルトサイトとして扱われません。ただし、性的な要素や露骨な表現が含まれている場合は、検索エンジンからアダルトサイトとして扱われるリスクがあります。

判断に迷う場合は、サイトのコンテンツ内容を確認し、個別に判断しましょう。出会い系サイトは一般的にはアダルトサイトに近い存在とみなされる傾向があるため、注意が必要です。

まとめ｜アダルトサイトからの被リンク対策は早期対応が重要

本記事では、アダルトサイトからの被リンクについて、SEOへの影響から具体的な対処法まで解説しました。

項目	内容
アダルトサイトからの被リンク	すべてが危険というわけではないが、低品質なものは対処が必要
危険な被リンクの判断基準	DR、コンテンツ品質、スパム履歴などで総合的に判断
対処方法	Googleリンク否認ツールで否認申請
効果が出るまでの期間	2週間〜3ヶ月程度
自社対応の注意点	良質なリンクまで否認しないよう、慎重な判断が必要

重要なのは、「放置しない」ことです。低品質な被リンクを放置すると、検索順位の低下やブランドイメージの毀損につながるリスクがあります。定期的な監視と、問題発見時の迅速な対応が求められます。

ただし現実問題として、被リンク対策には以下の課題があります。

• 専門的なSEO知識と、Googleガイドラインの正確な理解が必要
• 被リンクの精査には膨大な工数がかかる（100件で20時間以上）
• 誤った判断による順位低下リスクがある
• 継続的な監視体制の構築が必要

これらの課題を解決し、確実かつ効率的に被リンク対策を行うには、専門家のサポートが有効です。弊社では、BtoB企業に特化した被リンク対策支援を提供しており、調査・診断から否認対応、継続的な監視までワンストップで対応いたします。

「自社サイトの被リンク状況を診断してほしい」「対処すべきかどうか判断できない」といった課題も、無料相談で貴社の状況を診断しながら明確にいたします。まずはお気軽にご相談ください。