バックオフィスで生成AIを使うときは、判断や承認を任せるのではなく、議事録、社内文書、手順書、データ整理など、人が完成形を確認できる業務から始めます。本記事では、入力してよい情報と確認者を決めたうえで小さく試す方法を解説します。
バックオフィスで生成AIを使いやすい業務
会議メモと議事録の整理
発言の要約だけでなく、決定事項、未決事項、担当者、期限、次回確認事項を分けます。担当者や期限が不明な場合は推測させません。
社内文書と案内メールの下書き
社内通知、会議案内、申請手順の説明などを、対象者と目的に合わせて下書きします。日付、金額、規程名は原文と照合します。
手順書とチェックリストの作成
担当者のメモを、事前条件、操作手順、完了条件、例外時の連絡先へ分けます。実際の画面や規程と照合してから共有します。
最初に選ぶ業務の基準
入力と完成形を用意できる
過去の会議メモと完成済み議事録など、入力例と正しい完成例がある業務は比較検証しやすくなります。
人が短時間で正誤を確認できる
生成結果を確認できる担当者がいる業務を選びます。判断根拠を確認できない業務は最初の対象にしません。
繰り返し発生している
月1回より毎週・毎日発生する作業の方が、手順を改善し、効果を測りやすくなります。
議事録を整理する実務用プロンプト
事前に決める出力項目
会議名、参加者、議題、決定事項、未決事項、担当者、期限、次回議題を固定します。会議ごとに形式を変えない方が比較しやすくなります。
推測を防ぐ指示
原文にない担当者や期限は「要確認」と表示し、決定事項へ混ぜないよう指定します。
プロンプト例
以下の会議メモを社内議事録へ整理してください。 出力は「議題」「決定事項」「未決事項」「担当者と期限」 「次回確認事項」の順にしてください。 原文にない内容は補わず、不明な項目は「要確認」と書いてください。 数値、日付、固有名詞は原文を保ってください。 会議メモ:
手順書を作る実務用プロンプト
担当者メモを工程へ分解する
作業開始前の条件、操作、確認、完了、例外対応の順に並べます。暗黙の判断がある箇所は質問として抽出します。
初心者が迷う箇所を確認する
専門用語、保存場所、ファイル名、承認者、エラー時の対応など、初めて担当する人が確認すべき点を追加します。
プロンプト例
以下の担当者メモを、初めて担当する人向けの手順書にしてください。 「目的」「事前準備」「手順」「完了条件」「例外時の連絡先」 「確認が必要な情報」に分けてください。 メモにない操作やルールは推測せず、質問として残してください。 担当者メモ:
データ整理で使うときの注意点
計算結果を元データと照合する
集計条件、対象期間、除外条件、合計値を表計算ソフトや元データで確認します。AIが出した数値だけを決算や支払いに使いません。
個人情報を必要以上に入力しない
氏名、連絡先、人事評価、給与、口座情報などを扱う前に、利用サービスの契約、保存設定、アクセス権を確認します。
承認を自動化しない
効果を測るKPI
作業時間
導入前後で同じ種類の作業時間を記録します。AIへの入力準備と修正時間も含めます。
修正率と差し戻し件数
生成した下書きのうち、どの程度を直したか、確認者から何件差し戻されたかを測ります。
再現できた担当者数
作成者以外が同じ手順で完成できるか確認します。個人専用のプロンプトではなく、部署の手順として定着したかを評価します。
バックオフィスでAI顧問を利用する判断基準
社内だけで進めやすい場合
対象業務、入力例、完成例、確認者、入力禁止情報を決められる場合は、匿名化した過去データで試せます。
外部支援が役立つ場合
どの業務から始めるか決まらない、部署ごとにルールが異なる、作ったプロンプトが使われない場合は、業務整理と手順化から支援を受ける選択肢があります。
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